1.モリンガとは
2.モリンガの栽培
3.モリンガ粉末の製造
4.お召し上がり方
5.おすすめ商品

1.モリンガとは
健康志向の高まりで注目を集める「モリンガ」を知っていますか?

モリンガは、インド北西部のヒマラヤ山脈南麓が原産の植物です。成木は高さ10~12メートルになります。インドだけでなく熱帯・亜熱帯地域に広く自生しています。生育に適しているのは20度以上の暖かい地域ですが、48度超の高温で、乾燥・半乾燥の厳しい環境でもよく生長し、生命力の強さが特徴です。アフリカ大陸、東南アジア、南アメリカ、また、日本でも沖縄、鹿児島、熊本などで栽培されています。

モリンガは、「ワサビノキ」として知られ、生の葉を噛むと爽やかなワサビに似た風味があります。海外では鞘の形状から「ドラムスティックツリー」、根の味から「ホースラディッシュツリー」、種子から油が取れることから「ベンオイルツリー」と呼ばれています。

モリンガは、葉や茎、花、鞘、種、根まで余すことなく食用として利用できます。ビタミン、ミネラル、食物繊維、必須アミノ酸、GABA・ポリフェノール・β-カロテンなど92種類の栄養成分や機能性成分が豊富に、バランスよく含まれています。300種類の効能効果が確認され、「奇跡の木」、「緑のミルク」、「生命の樹」などと呼ばれる人々の食と健康を支えるスーパーフードです。

3000年以上も前に発祥したインド・スリランカの伝統医学の「アーユルヴェーダ」では、モリンガは生薬として使用されてきました。

WHO(世界保健機関)国際連合食糧農業機関(FAO) では「緑のミルク」と呼ばれ、発展途上国の貧困地域で栄養補給にモリンガ栽培を推奨しています。
FAO | Traditional Crops | Moringa

また、モリンガの種子を粉砕したものは浄水効果があり、飲み水の救済にも利用されています。
FAO | No. 152 – Genetics and the forests of the future

 


当会では、北インドのプロジェクト地において、栄養不良の予防や改善のため、家族みんなの健康食としてモリンガの栽培・摂取を推奨しています。

事業地のウッタル・プラデシュ州は、強固なカースト制度、男尊女卑が残る地域で、所得、識字率、栄養不良等の生活水準および健康水準の指標は全国で最下位に近い州です。当会では、民間助成団体の支援を受けて、幼児・児童を持つ農村女性の栄養への意識が高まり、家庭の食生活の質が向上して、幼児・児童の栄養改善が進むことを目指して「北インドと日本をつなぐ食を通した栄養改善プロジェクト」を推進してきました。

村の広場に幼児・児童を持つ農村女性を集め、モリンガや緑黄色野菜の栽培、料理レシピ、栄養改善について指導しています。そして、定期的に家庭を巡回して幼児・児童の身体測定、食生活についての調査を実施します。また、モリンガ粉末を配布して、幼児・児童の食事に摂り入れる方法も指導しています。

この活動により、モリンガや緑黄色野菜を栽培、収穫し、食生活に摂りいれる家庭が増えてきました。病気がちな祖父母などにも、モリンガ粉末を与えたいという声も聞くようになりました。