農村開発リーダーの育成 ー 持続可能な農業・農村開発コース
サムヒギンボトム農工科学大学マキノスクールの持続可能な農業・農村開発コースでは、インド国内、ミャンマー、ネパールなどの周辺諸国の農村青年、日本などの学生に、現場で蓄積した持続可能な有機農業や農村の開発を中心に、国際協力に必要な知識・スキル・心構えを、9か月間の講義や実習、現場見学等を通して伝えています。多様な背景の人が集まる環境での生活を通して、草の根で活躍できる農村開発リーダーを育成しています。
研修は「Learning by Doing」をモットーとし、座学はもとより、実践的な手法を取り入れ、家畜を育て、緑肥、糞尿からボカシ肥、堆肥、液肥を作り、安全な野菜を育てる有畜複合農業の理論と実践を中心に行っています。小規模・貧農農民が収入を得るため、農作物の生産、食品加工・販売、技術協力のための有機農業組合の運営、日本へのフェアトレード商品の販売を含め、新たな市場の開拓方法など、多岐にわたって学びます。
当会は、日本の学生受入支援、様々な分野の専門家派遣など、活動を支援しています。
2018年6月、インド・メガラヤ州より男子・女子各1 名、ミャンマーより男子2 名、日本より女子1名、合計5 名が入学し、3 月20 日に全員卒業しました。卒業後は全員、それぞれの地域に戻り、活動を続けています。この他に、9 月26~28 日、一般の学生と市民の10名に、11 月11~16 日、メガラヤ州のNGO スタッフと農民の8名に、短期コースとしてキノコ栽培セミナーを実施しました。また、3 月11~14 日、U.K.州にあるNGOのスタッフと有機農家の9 名に、持続可能な農業・農村開発セミナーを実施しました。
2019年6月、インド・メガラヤ州より男子・女子各1名、ミャンマーより男子2名、合計4名が入学し、3 月20 日に全員卒業しました。卒業後は、それぞれの地域に戻り、活動を続けています。
例年通り、農作物・野菜栽培、食品加工の座学と実習、視察見学、研修旅行、農村調査など多岐に渡る学びを提供しましたが、学生の期待に応えられないこともありました。社会的地位が低い農業の実学を学びたいという農村青年が少なくなる一方で、農村調査、開発 理論を学びたいという要望に対応できない、魅力ある農業が十分に示せていないなど、検討しなくてはなりません。
2020年3月下旬、コロナ感染拡大によりロックダウン令が施行され、移動・集会は規制されました。このため、持続可能な農業・農村開発コース、短期コースは休止しました。 2021年もコロナ禍が続いており、休止しました。
2022年3月25日~26日、ビハール州ブダガヤのNGO スタッフと農民の22名に、有機農業、合鴨同時稲作法のセミナーを実施しました。